メヘンディの由来

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メヘンディ(Mehndi)とは、インドやパキスタンなどで行われる伝統的なボディアートの一種です。主に結婚式や祭りなどの特別なイベントで行われ、手や足、腕、背中などにヘナハーブのペーストを使って描かれます。

肌にヘナのペーストをのせた状態

メヘンディの由来については、諸説ありますが、一般的には中東から南アジアに伝わったと考えられています。紀元前のアジアやアフリカ、中東で、ヘナは治療や装飾のために使用され、その後インドやパキスタンなどの文化に取り入れられました。

古代インドでは、メヘンディは婚礼に欠かせないものであり、新婦が手にメヘンディを施す伝統がありました。また、祭りや宗教的な儀式でも使用されるようになり、そのデザインや使用される材料は地域によって異なります。

一般的に知られているメヘンディのペーストは、ヘナと呼ばれる植物の葉を粉末にしたものをレモン汁やコーヒー、紅茶などで練り合わせて作られます。このペーストを手や足、腕、背中などに模様を描くようにして塗布することで、オレンジや茶色の色合いを持つ模様が現れます。

ヘナペースト

メヘンディの模様には、複雑な幾何学模様や花や葉っぱなどの自然のモチーフが用いられ、デザインのバリエーションは非常に豊富です。また、メヘンディを描くこと自体が、女性たちが集まり、親睦を深める機会となることもあるため、文化的な意義も持ちます

現在でも、インドやパキスタンをはじめとする南アジアの文化では、結婚式や祭りなどの特別なイベントでメヘンディが用いられ、その美しさや意義が広く愛されています。また、近年では西洋でも注目され、日本でもここ10年で爆発的に認知されるようになってきました。文化や宗教的だけでなく、ファッションアイテムとしても人気を集めています。

他のボディアートと違う点は、植物由来の染料を使用していることです。ハーブの一種であるヘナを使用するため、肌に優しく、アレルギーを引き起こしにくいという特徴があります。

ヘナ

ヘナアートのデザインは、様々な文化や民族に由来する伝統的な模様や、個性的なデザインが用いられることが多く、手描きで作られるため、オリジナリティに富んだ作品が多く見られます。